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ひらい さん、こんにちは、KAZ です。
私もあまり詳しくないのですが、私なりに書いてみます。 天文で言う合成は、今まではコンポジット合成を意味していました。たぶん。
デジタルカメラやCCDでの撮影には、どうしても温度によるノイズが乗って しまいます。しかも、このノイズは、ランダムに発生するのです。ですから、撮影時に デジタル素子を冷却して温度による影響を最小限にします。それでもノイズの影響は、 ゼロにはなりません。その影響を減らすのがコンポジット合成です。たとえば同じ 条件で、2枚の写真を撮影して、一つ一つの素子のデータを平均化します、そうすれば ノイズの影響は半分になります。同様に、4枚にすれば、四分の一。8枚なら、 八分の一です。これが、温度のノイズによる影響を減らす技術です。
もう一つ、天文の高倍率での撮影では、気流(シーイング)の影響も有ります。 たとえば、惑星や月の撮影。肉眼で見ていてもゆらゆら揺れますよね、これを 条件の良い瞬間のデータだけを拾って、集めるのも同じような平均化技術です。
どちらも平均化がキーです。これに対し、私の合成は、別のものです。私は、望遠鏡を 持っていないのと、私が住んでいる光害の多い環境では、写真撮影をあきらめて いました。だって、我が家からの撮影で5分もカメラのシャッターを開けたら、昼間の ように写ってしまいます。だから星の日周運動なんて、絶対撮影できません。 と、思っていました。
でも、30秒以下なら何とかなる。そこで考えました。短い時間で、撮影した データを何とか合成できないか。最初はコンポジット合成してみました。やったら コンポジット合成は平均化ですから、背景は残ったけど、星の軌跡は消えてしまいました。 残念。
あきらめたときの思いついたのが、別の合成です。たまたま持っていたフォトショップで 出来たのが、合成の比較(明)。これで合成すると、2枚の写真を比較して、各ドットの 明るい方を採用してくれます。つまり、背景はそのままに、星の軌跡は連続的なる訳です。
数年前にこの方法で、私が天ガで”光害地でのカノープス”の写真で入選したとき うっかり、この方法を書いてしまったので、その後、都内などでこの方法を使って 撮影した写真がたびたび入選するようになりました。う〜〜ん、元祖は私なのに。たぶん。
例として、2枚を合成したのをアップします。見て分かるように撮影の間は、空白に なります。20枚だと空白だらけ。これを何とかして、軌跡を目立たせるのは、 また別のテクニックを使います。
#ここまで行くと、天文写真なのか芸術写真なのか疑問ですけど。
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